ソルフェージュとは⑩新曲視唱のステップ
ソルフェージュ⑩伴奏付き視唱のステップ
ソルフェージュの項目の中に
「視唱」というものがあります
ソルフェージュの範囲で正確に言うと
「新曲視唱」となります。
初見の歌版という感じで、
初めて見た楽譜を
①正しい音程
②正しいリズム
③正しいテンポで歌います
音大入試などでの新曲視唱では、
これらが正確に出来ているかを見る項目になりますが、幼少期のソルフェージュ指導で扱う視唱は少し指導方法にコツがあります。
ピアノは副旋律なので、同時進行で活動する部分が多く(脳、目、耳、指など全て必要)
それに対して歌は、単旋律として扱うことができます。歌うだけですので、音程が外れていようがどうなっていようが、歌うことはみんな簡単にできます。
また、新曲視唱「読みながら歌う」ことも同時進行が多いため(脳、目、歌う)
まず1番始めは「聞いたものを歌う」のがとても有効です。その際に、生徒が歌うべき旋律をなぞるようにガイドとして音を取るのではなく、そのメロディーをガイドしつつ伴奏を弾いてあげると、単旋律の向こうにあるハーモニーを耳が想像出来る様になり、ハーモニー感のある子に育ちます。
子供達は注意して聞かなくても、自然と単音と重なる和音を耳にすることになります。
歌う歌の後ろに伴奏があることによって、その単音にハーモニーが重なり、自然と耳にしながら音を取ることが出来ます。それは先生が正しい音程をとりながら単旋律だけを聞かせている練習とは雲泥の差となります。
そして聞いて真似して歌うことに慣れたら、
歌った曲を「見て」歌います。
そして徐々に新曲視唱へ近づけて行くと
伴奏がなくてもハーモニーを感じながら歌えるようになり、それが出来るようになると初見でも次の予測が出来るようになり、和音の箇所も自然と手がその形を予測して掴めるようになります。ソルフェージュの項目は全てこのように繋がっていて、満遍なく学ぶ必要があります。
私は視唱にこの教材を使っています。
伴奏も美しく、番号順に進めても飛ばして進めても、どのようにでも使えてとてもよい本です。写真2枚目ですが、同じ「ド」でもたくさんのハーモニーがあり、1度だけでなく、調性によるハーモニーの美しい変化を共に感じながら歌うことができます。
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