ソルフェージュとは③視唱編
ソルフェージュとは③「視唱」
「視唱」とは、
初めて見た楽譜をその場で、
正しく歌うことです
「初見」が初めて弾くのに対して
こちらは弾かずに歌う、という形です
基本的には伴奏なしのアカペラで
音程に意識を向けて行います
4歳の生徒さんに「視唱」やるよ、
とは言いませんが
「次はこんな曲だよ、歌ってみようか」
まさにこれが視唱にあたります
レッスンでは毎時間必ず取り入れています
今日は弾きたくない〜という
気分屋の生徒さんにも
「じゃ今日は歌だけでいいよ」と
妥協したふりをして
実はこれこそが、大事なシーンだったりします
例えばヤマハの演奏者グレード5ー3級や
音高音大の入試に出てくるような視唱には
複雑で取りにくい音程が
わざと組み込まれてあったり
こんなのないやろ、という程の
ややこしいリズムが組まれてあったりします
けれどもどんな問題でも
入り口はここ
その時の能力に応じた視唱を繰り返し
「歌えたものは弾ける」
「弾けるものは歌える」のが理想です
視唱で取りにくい音程というのは
弾くときも必ずそこにエネルギーがあります
歌いにくいところは
弾く時にも何かないといけません
押せば簡単に音が鳴るピアノですから
音が鳴っていれば安心してしまい
無機質に鳴らしてしまいがちですが
全て歌だと考えれば必ず息継ぎがあり
幅の広い音程には必ずそこに
作曲者の意図があります
その音程にどんなエネルギーがあるのか
いつも音に対して敏感であるためにも
視唱の能力はとても大事です
試験やグレードでは
音程は正しいか、リズムは正しいかなどが
優先になりますが
視唱の本当の意味は
「その能力を演奏に繋げること」
ここにあります
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